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東京国立博物館で「横尾忠則 寒山百得」展を観てきました。

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展示されている102点は全て新作!

現在東京国立博物館で開催中の「横尾忠則 寒山百得」展を観てきました。期間は12月3日(日)まで。入場料は当日1,600円(もちろん平常展も入場できます)。事前予約の必要はなく、会場も広いのでゆったりと鑑賞できました。

「横尾忠則 寒山百得」展では中国唐の時代に描かれた「寒山拾得(かんざんじっとく)」をモチーフに102点の新作(!)が展示されています。作品は日付がそのままタイトルになっていて、日付順に展示してあります。2021年9月から2023年6月まで、つまり2年弱の制作期間だったことがわかります。筆が早い!

他の展示にあるような作品に対する説明は無く、観るものがそれぞれ自分で感じ、味わっていく自由なスタイル。全体の色調は明るくポップで、内容はユーモラスなので子どもでも楽しめると思います。

「寒山拾得」は2人の僧侶の名前です

「寒山拾得」は2人の名前を合わせたもの。寒山と拾得はそれぞれ中国唐時代の僧侶。2人の奇妙なふるまいが悟りの境地「風狂」とされ、語り継がれ、様々な作品に登場してきました。

オリジナルの寒山僧侶は手に巻物、拾得僧侶はほうきを手にしていますが、横尾さんの寒山僧侶はトイレットペーパー(形が似ているから)、拾得僧侶は掃除機(現代風)を持っています。展示会のタイトル「寒山百得」も「寒山拾(十)得」をもじったもの、100枚描いたから「百得」という訳です。

横尾忠則さんの頭の中が覗ける作品群

作品の中にはオリンピック、ルパン、ゴッホ、マネの草上の昼食、ピカソのキュビズム、アインシュタイン、ランボー(シュワルツネッガー)、江戸川乱歩など様々なものが登場します。これは横尾さんがその日に観た(思いついた)ものを描いていると思われ、まるで絵日記のよう。

そして作品にただよう「ふざけ」はとてもチャーミングですが、その「ふざけ」が次から次へ大量に迫ってくるのはとても迫力があり、横尾さんの頭の中を少し覗けたような、そんな気持ちにもなれました。鑑賞後のミュージアムショップも充実です!

現在東博では「寒山拾得図―伝説の風狂僧への憧れ―」という寒山拾得の水墨画の展示(こちらがオリジナルです)もしていて、横尾さんの作品と見比べるのも面白いかと思います。オリジナル寒山拾得の展示は11月5日(日)までなので両方観たい方はお早めの来館をおすすめします!

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この記事を書いた人

コッファでグラフィックデザインを担当しているカワシマです。普段はカタログやウェブサイトなどを作っています。

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